戦術的には「意味のないビルドアップへのこだわりを最小限に抑えた」
クリスティアン・キヴ監督が評価を高めている。ファビオ・カペッロが『ガゼッタ・デッロ・スポルト』でインテル指揮官を絶賛した。
Mad in Italy|イタリアの“遊び心”をまとうメガネとサングラスの哲学【イタリア企業とコラボ】キヴがローマ時代に監督だったカペッロは、たびたび元教え子を称えてきたが、ローマ撃破後のシーンは特に感情を揺さぶられている様子で、次のようにつづった。
「オリンピコでの試合のように、選手たちが自分たちの監督を囲んで抱き合う姿を見るのは素晴らしい。あの光景には、築かれてきた絆がはっきりと映し出されている」
「同時に、インテルの試合は内容的にも楽しい。すべてが見事にかみ合い、チームは成長を続けている。試合を重ね、勝利を積み重ねるごとにその姿が明確になっている」
「今のインテルが“キヴのチーム”である理由は、ラウタロやバレッラ、バストーニ、チャルハノールやディマルコといった主力から、ボニーやピオ・エスポジトのような若手まで、全員がクリスティアンと完全にシンクロしているからだ」
「彼はわずか数カ月で、マロッタ会長とクラブ全体から託された、最も重要で、同時に最も繊細なミッションを成し遂げた。それは、前シーズン終盤の記憶と、そのときの悪い雰囲気を払拭することだった」
キヴの成功のカギにも触れた。
「それは、選手たちの心の中に入り込み、電源を入れ直したからだ。プレーレベル自体を引き上げたわけではない。なぜなら、それはすでに非常に高かったし、このインテルの戦力を疑う者はいない。ただし、自信を取り戻させた点においては、非常に大きな功績がある」
「その秘訣は、キヴが全員をプロジェクトに巻き込んだことにある。すべての選手がチームの一員としての意識を持ち、チームに貢献しようとしている」
「就任から日が浅い監督にとって、これほどうれしい成果はないだろう。選手層の厚さとメンタリティに加え、戦術面でもキヴには数多くの功績がある。インテルを力強く、濃密で、縦に速いチームへと仕上げた。前からの積極的なプレッシングを行い、そして意味のないビルドアップへのこだわりを、ようやく最小限に抑えることができた」