出番は減ったが「僕は何も変わっていない」
インテルのヘンリク・ムヒタリャンが9日付け『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じた。
昨季より出場機会が減少。変化は感じている?
「僕にとっては何も変わっていない。ピッチに立った分数で努力の度合いを測るつもりはない。練習でも試合でも、常に全力で戦っているつもりだ。確かに、以前のような継続性はなくなっているけれど、もうすぐ37歳になる自分にとって、クラブの将来を担う若手が出てくるのは当然のことだと理解している」
「僕と同じポジションでよくプレーしているスチッチのことは本当にうれしく思っている。彼は能力が高く、個性もあって、これからのインテルの成功を支えていく選手になると思う」
ペタル・スチッチはムヒタリャンのような選手か
「スチッチはスチッチさ。僕と同じように真面目だし、努力家で、学ぶことが好き。語学にも熱心で、イタリア語を話せるようになれば、さらにチームに貢献できるようになるだろう。将来が本当に楽しみな選手だね」
「モダンなMFとして僕は彼をとても高く評価している。テクニックも素晴らしく、フィジカルも強く、すでにたくさん走れる。ただ、戦術面ではまだ成長の余地がある。でも、彼はまだ21歳だからね」
新監督のもとでどう変わったのか
「確かにいくつかの部分では似ているけれど、キヴとの仕事はインザーギの時とは違う。戦術的にはより縦への意識が強くて、なるべく早く攻撃を完結させようとするスタイルだ。よりアグレッシブに仕掛けていく感じだね」
「でも、それも相手による。いつもスペースがあるとは限らないから、どう仕掛けるか、どのタイミングでやるかを見極めないといけない。そういう細かいところが、実は一番大事なんだ」
キヴの“革命”をどう表現する?
「まだ一緒にやり始めて数カ月だけど、彼の“細部へのこだわり”は本当に感銘を受ける。細かいところまで目を配れるのは、優れた監督の特長だと思う。彼のトレーニングは強度が高いし、特に面白い」
「混乱させられることもあるけれど、それが刺激になっているし、かなりハードだよ。常に集中を求められるから、その感覚が試合でも助けになる。全体的に見て、昨シーズンの終わりから気持ちを切り替えさせてくれたのは彼の手腕のおかげだと思っている。過去は変えられないけれど、未来は自分たちでつくれる」
フランチェスコ・ピオ・エスポジトやアンジェ=ヨアン・ボニーにはどんなアドバイスを?
「すでに個人的に話したけれど、『もっと自己中心的になれ』と伝えている。ストライカーというのはそうあるべきで、最終的にはゴール数で評価されるからね」
「もちろん、彼らはすでにチームのために多くをしている。でも、最終的には自分たちの得点がカギになるんだ。だから僕はいつも言っている。『君たちが僕たちを勝たせるんだ!』って」
「戦術的な細かい部分では僕が助けられるけれど、実際にやるのは彼ら自身なんだ。すでに素晴らしい選手たちだけど、未来はもっと明るいと思う。どんな場所でも正しく振る舞えるからね」
例年ならインテルは優勝候補。でも今季は追いかける立場。違いは?
「これはただの心理戦だ。プレッシャーを受けるかどうかをコントロールするための駆け引きだ。結局は、誰もが優勝を狙っているし、それができるチームばかりだよ。今の順位表を見ても、6チームくらいが上位にひしめいている」
「そこから脱落したいと思っているチームなんてないでしょ? 昨季はナポリが優勝したけど、僕たちインテルも当然優勝候補だと思っている。簡単ではないけれど、全力でスクデットを取り返しにいくつもりだ」
あの有名な“インジョカービリ(無敵)”発言が逆効果に? でも、以前にも「僕たちは強すぎると錯覚して集中を欠くことがある」と話していた。
「そう、それは明らかに問題だった。実際に、何試合かで勝てると思い込んで、無意識のうちに集中を失っていた。だからポイントを落とした」
「でも、今はその点を全員で意識して、監督のもとで改善に取り組んでいる。同じ失敗は繰り返したくない。でも、ひとつだけ言いたいのは、正しく練習して、犠牲を払えば、インテルではすべてが可能になるということだ。それは傲慢ではなく、強い意志の表れなんだ」
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