サッカーどころではないはずなのに…
インテルのメフディ・タレミは、FIFAクラブワールドカップに参加する予定だった。しかし、イラン・イスラエル戦争の影響で出国直前に空港で足止めを食らい、合流の見通しは立っていない。
インテルはチームマネジャーのマッテオ・タリアカルネを通じて連絡を取り合っており、この連絡が3、4時間以上途絶えることはないという。
出入国が全面的に禁止されて以降、タレミはテヘランの自宅を一歩も出ていないという。家族は一緒ではないが、別の安全な場所に身を寄せているそうだ。
そんな中でもタレミは落ち着きと明るさを失っておらず、チームメートに「僕は元気。危険も感じていない」とグループチャットを送った。さらに、モンテレイ戦の試合直前にもチームを激励するメッセージがグループチャットに届いたという。
サッカーどころではない状況下でのタレミの気遣いに、インテルの選手たちは深く心を打たれたと同紙は伝えている。そして、「もしカルチョがほんの数分でもタレミを辛い思いから解放される瞬間を与えたのだとしたら、もう真の意味での目標を達成したのではないか」と締めくくった。
タレミは2024/25シーズンのインテルで期待されたほどの結果を残せず、今夏の放出候補とも言われている。それでも、チーム内で築かれた絆は揺るぎないもののようだ。