PSG戦にだけ集中できていたのか
インテルとシモーネ・インザーギ前監督の関係は、円満に終了したはずだが、現在、ある疑惑が浮上している。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が17日に伝えた。
発端は、アル・ヒラルのエステベ・カルサダCEOのイギリス『BBC』に対する発言だ。同CEOはインタビューの中でシモーネ・インザーギ監督の招へいについて、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝前に決まっていたことであり、発表を待っていたのはリスペクトを示すための配慮だったと説明した。
これは多くの人にとって想像どおりかもしれないが、『ガゼッタ』はインテル上層部が激怒していると報じている。
インテルは、ジュゼッペ・マロッタ会長がインザーギとの契約延長の準備が整っていることを繰り返し語っていた。あとはサインだけという状況まで準備を進めていた。CL優勝を果たせば、クラブの歴史に名を刻む英雄として称える準備をしていた。
実際、優勝後に退任という形であれば、クラブとしても異議は唱えづらい。しかし、それでも頭をよぎるのは、0-5という屈辱的な敗戦だ。
アル・ヒラル側のこの発言を受けて、インテル首脳陣は「いつ決まっていたんだ?」と疑念を持っており、「もしかしたら事前に退任を選手たちに伝えていたのではないか」「だからCL優勝決勝に集中しきれていなかったのではないか」という憶測を生んでいるという。
すでにクリスティアン・キヴ体制で新たなサイクルを始めたインテルは、前に進むしかない。それでも、CL優勝のチャンスはそう簡単には訪れないだけに、パリ・サンジェルマン戦の悔しさはまだ消化し切れていないのかもしれない。