新監督に期待集まる
シモーネ・インザーギ監督が退任したインテルは、新監督にクリスティアン・キヴを迎えることがほぼ確実な状況だ。キヴは2007年から2014年にかけてインテルでプレー。2010年の3冠を経験しており、現役引退後はインテル下部組織で指導者を務めてきた。かつての仲間たちは、監督としてのキヴをどう評価しているのか。
アンドレア・ラノッキア「彼は適任」
元インテル主将のアンドレア・ラノッキアは、『スポルトメディアセット』で先輩の偉大さを語った。
「クリスティアンはサッカー面でも人間性の面でも、インテルにとって最適だ」
「彼はすごく賢くて、冷静で、チームをまとめる力がある。みんなから好かれる存在だ。若手からの評価も高く、監督としての評判も良い。彼がインテルの指揮を執る姿を見たいと思っているし、それが実現すればいいと思っている。僕は正しい選択だと思う」
「インテルのプリマヴェーラを指導していたときから、トップチームと同じ戦術システムを使っていた。だからこそ、インザーギの3-5-2を受け継ぐには最適なプロフィールだと思う。サッカーにおいても人間としても、キヴは本当に賢い。選手時代に一流の監督たちと仕事をしてきたし、グループのマネジメントについてもアントニオ・コンテやシモーネ・インザーギから多くを学んでいる。その経験は、これからインテルが若手の加入や市場での動きによって再構築の段階に入るときに、大きな助けになるはずだ」
また、インザーギ体制から続投となる見込みのテクニカルコーチ、マリオ・チェッキの存在にも触れた。
「マリオは信頼できる人物で、ここ数年の取り組みを継続してくれるはずだ。戦術に非常に詳しくて、選手やグループとの接し方もわかっている。クリスティアンは1年前までインテルにいたから、クラブの環境や今のチームのこともよく知っている。それは大きなアドバンテージになるね」
マルコ・マテラッツィ「いま必要な男」
マルコ・マテラッツィは『ガゼッタ・デッロ・スポルト』で元チームメートに太鼓判を押した。マテラッツィは、2月にパルマの指揮官にキヴが就任したときも「クリスティアンなら変えられる」と話していた。
「今回もはっきり言えるよ。絶対に彼は心をつかむことができる。彼は自分の夢をつかむために、正しいタイミングを待ち、それを逃さなかった。これまでにも下部組織でいろいろなオファーがあったが、そのたびに冷静な判断ができていた。今のインテルを率いるには、彼が最適な人物だと思うし、きっとうまくやってくれる」
「(セスク・ファブレガスの就任には)正直すごく惹かれた。実際、セスクは生まれながらの指導者で、全く新しいチームをつくっていたと思う。ただ、いま必要なのは、0-5で敗れた決勝の後に失望感に包まれたチームを立て直す存在。そういう意味で、クリスティアンは完璧な人物なんだ」
カペッロ「インザーギの土台をうまく使える」
ローマ時代にキヴを指導したファビオ・カペッロも、「インテルジェンス」を称えた。『ガゼッタ・デッロ・スポルト』で次のように述べた。
「キヴのことはよく知っている。とても賢い男で、インザーギの築いた土台からうまくリスタートするだろう。だから、序盤で苦戦することはないと思っている」