2010年と多くの共通点を感じる元インテルFW
インテルは31日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝でパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦する。2010年の優勝メンバーであるゴラン・パンデフが、29日の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』で当時を振り返り、現在のチームについて語った。
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インテルでは何日も前から眠れない夜が続いているのでは?
「そうだね。ちょっと数えてみると……、たぶん水曜日くらいからだと思う。時間が全然過ぎていかないんだ。今すぐピッチに出たいのに、時間の経過が遅すぎる。試合をして、トロフィーを勝ち取りたいという気持ちに対してね。僕たちのときもそうだった。きっと今のラウタロたちも同じことを感じているはずだよ」
奇跡的な勝ち上がりを経てビッグイヤーを手にした
「信じられなかった。僕のシーズンは、ラツィオで構想外という感じで始まり、5月にはインテルでヨーロッパ王者になった。インテルは僕をイタリアに連れてきてくれたクラブで、僕には返しきれない恩がある」
「1月に加入したとき、すぐにヨーロッパの頂点に行けると感じた。自分たちがどれだけ強いか、みんな分かっていたんだ。その感覚は決勝まで、どんどん強くなった。モウリーニョは数日前にマドリッドに連れて行ってくれて、家族たちも来て、穏やかな雰囲気で、特別な空気があった。バイエルンもすごいチームだったけど、僕は勝てるって確信していたんだ。そんな感覚、あの時だけだった…。いや、訂正するよ。今のインテルのロッカールームにはいないけど、同じ前向きなバイブスを感じるんだ。明日はPSGを倒す、僕は確信しているよ」
なぜ?
「このインテルには経験も、クオリティも、戦術も、フィジカルの強さもある。鉄壁のディフェンス、そして素晴らしい監督もいる。あの形でバルセロナを倒したんだから……。2010年と同じように準決勝での勝利がひとつのサインだよ」
「そして何より、ラウタロの目を見てほしい。あれは15年前のサネッティと同じ目だ。ハビエルは僕たちのカピターノで、インテルでの喜びも悲しみも全部経験してきた。そのすべてを僕たちに伝えてくれた。特別なエネルギーを放っていた。ラウタロも今、同じ空気をまとっている。元フォワードとして言うけど、彼とテュラムは“ちょうどいい頃合い”にあるんだ。きっと素晴らしい決勝をしてくれるはずだね」
リオネル・メッシのバルセロナと対戦した準決勝が転機だったのか
「最初の本当の転機はスタンフォード・ブリッジだった。チェルシーに1-0で勝って、あそこで僕たちは“最後まで行ける”と気づいた。バルセロナ戦では“優勝できる”と思った。今のインテルもたぶん同じだよ。バイエルン戦がターニングポイントで、PSGに勝つ原動力になっているのはバルサ戦の4-3だ」
友人のシモーネ・インザーギ監督には、アル・ヒラルから破格のオファーが届いていて、ヨーロッパ中から注目されている
「これだけインテルで素晴らしい仕事をしているんだから、オファーが来るのは当然だよ。でも僕はシモーネをよく知っているし、彼はインテルに残ると思う。まだやるべきこと、勝たなければならないタイトルがあるから。まずは6月にあるFIFAクラブワールドカップからだ。マロッタ会長の言う通り、彼のインテルでのサイクルはまだ終わっていないはずだよ」