「勝ち馬に乗っているだけ」「この方には、フランチェスコの人生について語る資格がない」
インテルのフランチェスコ・アチェルビの妻、クラウディア・スカルパーリさんが、自身のSNSでメディアに苦言を呈した。
アチェルビは、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグのバルセロナ戦で劇的なゴールを決め、称賛を集めている。『LA7』の番組では、語り手のマッシモ・グラメッリーニが名物コーナーでこの活躍に触れ、過去の病気など数々の困難を乗り越えてきたアチェルビの軌跡を称賛。「ローマ教皇の名は変われど、ペナルティエリアには今もフランチェスコがいる」と、詩的な言葉でスピーチを締めくくった。
スピーチ自体は、自体はアチェルビへの賛辞に終始していたが、クラウディアさんは昨年3月の騒動を忘れていなかった。フアン・ジェズスに対する人種差別発言疑惑が持ち上がっていたアチェルビを非難したのも、同じグラメッリーニだった。
クラウディアさんは、SNSで次のように綴った。
「とても美しい言葉です。ただ、“アチェルビ=フアン・ジェズス事件”の際にグラメッリーニさんが言ったこととは少し矛盾していますよね?」
「あのとき、あなたはこう言いましたよね。『正義とは、常識という意味での理性では理解できない理由を知ることを強いられる。だから理性はフアン・ジェズスに理があるとするが、正義はアチェルビに与えられるべきだ』と」
「でもグラメッリーニさん、今あなたが語っているのは、同じ選手、同じ人間、同じ過去、同じ人生の障害を持つ人です。ただその時は、“乗るべき勝ち馬”が違っただけではありませんか?」
「だから私はこう言います。言葉は確かに美しい。けれど、この方にはフランチェスコの人生について語る資格も、知識もないと、敬意をもって申し上げます」