エースの代わりに登場したインテルのイラン代表FW
インテルは4月30日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグでバルセロナと対戦し、敵地で3−3と引き分けた。2得点を記録したデンゼル・ドゥンフリースや電光石火の先制点を決めたマルクス・テュラムは満場一致で高い評価を受けているが、評価が分かれた選手もいる。その一人がメフディ・タレミだ。
バルセロナ戦で復活!?
「タレミのプレーは見事だった。こういう試合でよくやってくれた」
シモーネ・インザーギ監督は試合後のインタビューで、負傷で交代したラウタロ・マルティネスに代わって入ったイラン代表FWに賛辞を送った。
実際、翌日の『ガゼッタ・デッロ・スポルト』の採点は6.5で「ついに、内容のある投入だった。最初のプレーをミスして『またか』と思わせたが、その後はボールの受け渡しをつなぎ、テュラムの後ろに位置取り、仲間たちの良い目印となった」と称賛。
『FcInterNews』も6.5の採点をつけ、「ポストプレーやパス配給でリズムをつくり、後半の攻撃活性化に貢献」と好意的に評価。『トゥットスポルト』も「気持ちはしっかり入っていた」とし、及第点の6を与えた。
しかし、良い評価だけではない。『コッリエレ・デッロ・スポルト』は「いつもどおり。存在感希薄」という寸評で5.5を付け、『TMW』は「効果的なプレーは見られず、アルナウトビッチではなく彼を選んだことに疑問符が付く」と記して5の採点とした。
「空っぽ」という評価も
『スカイ』のコメンテーターも、タレミのパフォーマンスに言及した。ファビオ・カペッロは「タレミにはいまだに納得できない」とパフォーマンスが十分ではなかったとみている。
ズボニミール・ボバンはさらに直接的で、「今の彼は空っぽだ。力がなく、以前できていたことが何もできない。彼のキャリアの中ではずっと大好きな選手だった。プレーの質もひらめきもあった……。でも今の彼からは、自分の価値を証明しようという気持ちが感じられない。それが残念だ」と、パフォーマンスに加えてメンタルも十分ではないと酷評した。
ラウタロ・マルティネスの代役になれるか
昨夏加入したタレミはコンディション不良の影響もあり、これまで期待された結果を残せていないのは事実だ。ただ、今回のバルセロナ戦には前向きな評価も集まっており、復調の兆しと捉えることもできるだろう。ラウタロ・マルティネスの欠場が濃厚とされる次戦で、タレミが満場一致の賛辞を勝ち取るようなパフォーマンスを見せられるか、注目したい。