当時の思い出を語る
インテルは5日、UEFAチャンピオンズリーグ・ラウンド16ファーストレグでフェイエノールトと対戦する。両クラブに所属した経験があるルク・カスタイニョスが3日に『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じた。
カスタイニョスは18歳だった2011年夏にフェイエノールトからインテルに加入した。期待の若手と注目されたが2011/12シーズンのセリエAで6試合に出場して1得点と、インパクトを残せず、2012年夏にトゥウェンテに放出された。
その後、ドイツ、ポルトガル、オランダ、ギリシャ、韓国と渡り歩き、昨年夏にドイツ・マルテブルクとの契約が満了となり、そのまま現役を引退した。
カスタイニョスが現役引退の理由や、インテル時代の思い出について語った。
引退の理由は?
「1年ほど前に腱を痛めてしまい、シーズン後半を欠場することになった。その後、マクデブルクが契約を延長しない決断を下して、サッカー人生を終えるタイミングが来たんだ。でも、笑顔で終えることができた。サッカーはこれまでずっと僕の人生だったし、これからもそうだ。後悔はないよ」
インテルで目立った活躍ができなかったことも後悔していない?
「後悔はない。僕は常に100%の力を出していたし、それを誇りに思っている。当時19歳で、トレーニングではすごく成長していたけれど、試合で自分のレベルを確かめる機会がなかった。継続的にプレーする必要があったし、2012年にはフェイエノールトへレンタルで戻りたかった。でもインテルは売却を考えていたんだ。結果的にトゥウェンテへ移籍したけど、もう少し経験を積んでミラノに戻りたかったという思いはあったね」
18歳でヨーロッパ王者のインテルからオファーを受けたとき、どんな気持ちだった?
「インテルが本気で僕を欲しがっているなんて、信じられなかったよ」
代表やフェイエノールトの下部組織では、ステファン・デ・フライと一緒だった
「ステファンは本当に素晴らしい選手だ。僕たちは子どもの頃からの知り合いで、彼は何をやってもうまかった。サッカーも勉強も、ピアノまで弾けたんだからね。最初は右サイドでプレーしていたけれど、センターバックに移ってからさらに強くなった。フェイエノールト、ラツィオ、インテルと、どのステージでもしっかり結果を残してきたし、努力と献身の姿勢で成功をつかんできた。彼には最高の未来が待っていると思う」
インテル時代のチームメートについての思い出は?
「当時のインテルはすべてを勝ち取ったチームで、その雰囲気がロッカールームにもあった。リーダーたちはみんな自信に満ちていて、どんな状況でも冷静に対処できる余裕があった。契約を結ぶ日に、ブランカとアウジリオが迎えに来てくれて、スナイデルが僕に「ようこそ」と声をかけてくれたんだ。すべてが完璧に思えたけど、シーズンは不運続きだった。監督になったガスペリーニがすぐに解任され、ラニエリも短期間で去り、その後はストラマッチョーニが指揮を執った。どの試合も相手はインテルに全力でぶつかってきたし、まるでどのチームも僕たち相手だと200%の力を出しているように感じたよ」
インテルでの最高の瞬間は?
「シエナ戦でのゴールだね。試合は1-0で勝利し、僕が決めたゴールはチアゴ・モッタのアシストから生まれたんだ。彼はすでにピッチ上で監督のような存在だった。そのゴールを決めた瞬間、複雑な気持ちになったよ。一方では、ここからもっと活躍できるかもしれないという期待があった。でも同時に、試合に出られなければ意味がないとも感じた。そのインテルでレギュラーになるのは簡単ではなかったからね」
インテル対フェイエノールトの試合はどうなると思う?
「予想するのは難しいね。スロットが去った後、フェイエノールトは特にリーグ戦で苦しんでいる。でもチャンピオンズリーグではマンチェスター・シティやバイエルン・ミュンヘンを相手に良い試合をしたし、ミランを敗退に追い込んだ。個人的には監督交代は避けた方が良かったと思うけど、今はロビン・ファン・ペルシがいて、彼が楽しいサッカーを取り戻せることを期待している」
「一方のインテルは完璧に組織されたチームで、どの選手も攻守で何をすべきか理解している。最終的にはインザーギのインテルが勝ち抜けると思う」
インテルはどこに注意すべき?
「まずはパイションだね。彼は最も才能のある選手で、いつでも試合を決めるプレーができる。ただ、それ以上に大事なのは油断しないこと。ミラン戦の結果を見ればわかるように、どんな試合でも気を抜いたら危ないものだね」