インテルでともに3冠を達成した盟友
パルマは18日、クリスティアン・キヴの監督就任を正式に発表した。インテルでかつてチームメートだったマルコ・マテラッツィが19日付『ガゼッタ・デッロ・スポルト』のインタビューに応じ、キヴの指導者適性について語った。
「クリスティアンはいつも冷静な男だ。ピッチの内外での振る舞いを見ていれば、指導者向きだとわかるはずだよ。彼の分析力と状況適応能力は際立っていたよ」
監督としてのキヴは?
「彼は素晴らしい監督になれる。すべてを経験してきたからだ。選手時代にトップレベルで戦い、多くの困難を乗り越えた。しかも、見た目とは違って、実際はとても情熱的な男でね。チームのために全力を尽くすし、選手との距離感もうまく取れる。特に若手選手には適切なアプローチができると思う」
キヴはパルマでどんな仕事をすると思うか
「彼は若手の成長を促すのがうまい。パルマは育成に力を入れているクラブだから、彼の能力はきっと役立つはずだ。パルマの選手たちと良い関係を築き、適切な指導をするだろう。彼自身、こういうチャレンジを求めていたと思う」
彼の戦術についてはどうか
「キヴは、状況に応じた柔軟な戦術を取れる。彼は守備の名手だったが、攻撃的なサッカーも理解している。選手時代から常に試合を冷静に分析し、適切な判断を下していた。監督としても同じように、状況を的確に見極め、最適な戦術を採用するだろう」
「攻撃的なスタイルだ。インテルのプリマヴェーラでは常に4-3-3でプレーしていたから、ウイングの選手たちが恩恵を受けるはず。パルマには優れたウインガーがいる。真っ先に思い浮かぶのは、彼の同郷でもあるデニス・マンだね」
戦術を重視するタイプの監督なのか?
「そう思う。プリマヴェーラでそれを証明してきた」
対戦相手としてはどうだったか?
「まさに運命づけられた選手だ。初めて対戦したのは2002/03シーズンのことだね。チャンピオンズリーグのグループステージで、サン・シーロでのインテル対アヤックス。1-0で勝利したが、彼は21歳にしてすでにアヤックスのカピターノを務めていた。誰にでもできることではないね」
インテルに加入した最初の日は?
「強く抱きしめて、『おお、ついに俺たちの仲間になったな』と言っていったよ。それから24時間後にはすっかり友達になっていたんだ」
彼との絆は何か?
「いつも冗談で、自分たちは“ジプシー”だと言っていた。しかも、左利きの“ジプシー”だってね。でも、この言葉を使うことには慎重であるべきだとも理解している。ただ、これは俺たちの間でのことだから勘弁してもらいたい」
ロッカールームではどんな人物か?
「外から見るのとは正反対。控えめで、物静かで、内向的に見えるが、実際は昔から気さくでユーモアのある男だよ」
キヴがヘッドギアをつけてプレーしていたとき、彼を守っていたのは本当か?
「当然だ。兄弟ならそうするでしょ。彼は2010年1月6日のキエーヴォ戦で頭に大ケガを負い、1カ月以上離脱した。翌シーズン、サン・シーロでのインテル対サンプドリアの試合前に彼を呼んで、『パッツィーニとの競り合いでは、特にロングボールの場面でオレが代わりに跳ぶからな』って言ったんだ。彼を守るためだった」
チアゴ・モッタ、デヤン・スタンコビッチ、ワルテル・サムエル、キヴ…。トリプレーテを経験した選手たちが監督になっている。これはモウリーニョの影響なのか
「彼はみんなに何かを残した。次はカンビアッソかもしれない。ジョゼから学ばないわけがない。ただ、彼は20人のスター選手を率いてすべてを勝ち取った。一方で、シーズン途中でチームを引き継ぐのはまた別の話だ。それでも、キヴならやれるさ」
困難に立ち向かうタイプ
「その通り。トリプレーテのシーズンのチャンピオンズリーグ準決勝、バルセロナ対インテルを思い出せばいい。パンデフの代役としてウォームアップもせずに左サイドでプレーした。信じられない試合だったよ」
キヴはパルマを残留に導けるか
「残留争いに巻き込まれたチームを立て直すのは簡単ではない。でも、彼ならチームの心を動かすはずだよ」