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インテルの怒りは妥当か?パイレット主審のジャッジを検証

技術的には「滑稽」。でも致命的ではなかった?

15日に行われたセリエA第19節延期分のインテル対ボローニャは、2−2の引き分けに終わった。この一戦では、ルカ・パイレット主審のジャッジにも注目が集まっている。

試合中から判定に苛立っていたインテル陣営は、試合終了後にパイレット主審に詰めよろうとしたが、シモーネ・インザーギ監督が必死に阻止。一方、ボローニャもヴィンチェンツォ・イタリアーノ監督が、インテルの得点シーンでアレッサンドロ・バストーニのファウルがあったと主張していた。

『FcInterNews』は、パイレット主審の疑惑のジャッジを一覧にして紹介した。

  • 18分: テュラムが明らかにファウルを受けたが、パイレットは耳を貸さず、ボローニャのスローインを指示。
  • 19分: ドゥンフリースのゴール。ボローニャ側は、ゴールにつながる場面でバストーニがオドゴールに対してファウルをしたと抗議。しかし、VAR確認の結果、バストーニが正当にボールを処理した後に相手に接触したため、ゴールは有効と判定。
  • 42分: カザーレがラウタロ・マルティネスに対して押し出すような行為を行うが、パイレットはアドバンテージを取って試合を続行。カザーレにはイエローカードが出されるべきだった。
  • 45分: ラウタロがエンドイに軽く押された場面で、ボローニャにフリーキックを与える。エンドイが明らかに自ら倒れたにもかかわらず判定。前半の基準と矛盾する。
  • 50分: ボローニャのGKスコルプスキがテュラムに突進。テュラムがボールに触れてGKの手の届かない場所に移した後の接触だったが、パイレットはPKを取らず、逆にボローニャ側にFKを与える大失態。
  • 53分: カザーレがラウタロを繰り返しつかみ、最終的には押して転倒させるが、パイレットはFKのみの判定でカードはなし。
  • 60分: バストーニとオルソリーニの競り合いで、オルソリーニが倒れる。しかしパイレットはファウルなしと判定。正しい判断であり、オルソリーニも抗議しなかった。
  • 64分: ホルムのゴール。オドゴールがオフサイドポジションにいたものの、プレーには関与していなかったため、ゴールは有効。
  • 72分: バレッラがホルムに対してファウルをしたと判定されたが、実際には接触がなく、インテル側が抗議。
  • 77分: バストーニがカストロと接触した場面。パイレットはしばらく考えた後、ファウルを取ったが、不当な判定の可能性が高い。
  • 90+3分: フラッテージとファーガソンの競り合いで、インテルに有利な状況だったにもかかわらず、ボローニャにFKを与えるミス。
  • 94+4分: アディショナルタイム4分はあまりにも短い。その上、試合中の遅延行為や時間消費を考慮せず、ちょうど94分で試合終了。

同メディアはパイレット主審に4.5の採点を付け、「笛を吹きすぎる。些細な接触でも笛を鳴らし、ファウルを誘った選手も優遇した。バストーニのオドゴールに対するプレーが見逃されたのは幸運で、ちゃんとみていたら同点弾につながるアクションが止められていただろう。何度も警告を出すべき場面を逃した。終盤にフラッテージのファウルを取ったシーンは、彼の悪いパフォーマンスの象徴だ」と批判的に綴った。

一般的な見方は?

『FcInterNews』はインテルの話題を中心に扱うメディアで、多少インテルに偏った見方かもしれない。

『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、「常に20〜30メートル離れたところからプレーをみており、バストーニのときも遠くからだった。終盤のフラッテージとファーガソンの件はカオス」と表現しつつ、採点は5.5だった。

『コッリエレ・デッロ・スポルト』も同様に5.5の採点。バストーニのシーンは、「映像をみれば一目瞭然だが、ボールが右に進む中、彼は左に向かって背を向けたまま走っており、全く状況をみてなかった。笑ってしまうほど滑稽だった」などとし「技術的なミスがあった」と指摘している。ただ、VARの助けなどを借りて、結果的に致命的なミスが表面化しなかったため「幸運だった」と記した。

『DAZNイタリア』の審判解説であるルカ・マレッリは、インテルの同点弾について「明らかにボールに行っていた。その後オドゴールと接触しただけで完全に正当」としつつ、50分のシーンは「スコルプスキはテュラムと接触するかなり前に止まっており、PKを取るほどではない。反対にGKへのファウルでもない」と述べた。

インテリスタにとっては納得のいかないジャッジが目立ったパイレット主審だが、結果に与えた影響は大きくないという見方が多いと言えそうだ。

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