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インテル、セリエA12試合を終えての傾向は? エリア侵入率低下と守備の脆弱化

圧倒的に強かった昨季との違いは?

『カルチョ・ダタート』が、セリエA第12節終了時点で各クラブのパフォーマンスに言及した。

同メディアは、各クラブのさまざまなパフォーマンスデータを点数化し、ここまでの試合内容を分析。その上で、昨季と比較して紹介している。

昨季の優勝チームであるインテルは、シモーネ・インザーギ監督が続投しているが、その中でもパフォーマンスに違いが生じている。具体的にはどんな違いがあるのだろうか。

xG低下

インテルについては、多くの項目が昨季の点数を下回っているが、ほとんどの項目は微減だ。「昨季のレベルが非常に高いため、一見するとネガティブに映る。とはいえ、タイトル争いのライバルが多くいる今季は、その小さな差が影響を及ぼす可能性がある」と、同メディアは切り出した。

特に大きな変化があった項目の1つが、アタッキングサードでのボールタッチ数に対するペナルティーエリア内でのボールタッチ率を示す「エリア侵入」で、昨季が73だったのに対し、今季は30まで下がった。

これについて、『カルチョ・ダタート』は、「ボール保持が高いチームのエリア侵入の割合が低くなるのは理にかなっている」としつつ、「同時にxG(ゴール期待値)が0.12から0.10に下がっているのは無視できない違いだ」とした。

守備の集中に課題あり

また、今季序盤戦のインテルといえば、昨季に比べて失点が多かったことが問題だった。被xGの数値上昇は一部不安定だった試合の影響が大きいとしているが、「許したチャンスの質」の項目が98から42に急落している点は見逃せない。

この項目は、相手に許したシュート1本(PKを除く)あたりの被xGを評価した指標で、ナポリ戦やヴェネツィア戦のように、許したチャンスに対して決定機が多すぎることの裏付けとなる。

決定機を多く許してしまっているインテル

同メディアは「許したチャンスの質」の項目をグラフ化し、さらに直近5試合の平均値を折れ線でつないだ。すると、昨季に比べてこの項目は大幅に上昇しており、今季に入ってその傾向が続いていることは気になるところだ。

昨季鉄壁を誇ったインテルの守備力に疑いの余地はない。ただ、今季多く失点を許しているのは、やはり集中を欠いて相手にビッグチャンスを与えてしまっていることが数字として表れている。

守備のクオリティー自体は維持できているという意味では悪くないデータと言えるが、昨季ほどの集中力がないという見方もできる。その違いで連覇を逃すというようなことは避けたいはずだ。

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