ユヴェントス対ラツィオ、ミラン対ウディネーゼ、エンポリ対ナポリ…
セリエA第8節の各試合が行われ、様々なドラマが起きているが、今節は特に審判のジャッジを巡る論争が起きている。
19日はミラン対ウディネーゼ、ユヴェントス対ラツィオのどちらでも判定について話題になった。ミランは試合終盤、ウディネーゼに同点弾を許しかけたが、オフサイドのジャッジに救われている。ユヴェントスは得点シーンに疑惑があり、ラツィオ側は激怒している。
20日の試合では、エンポリ対ナポリのPKの判定を巡ってSNS上で論争が起きた。そしてその夜のローマ対インテルでは、ローマのブライアン・クリスタンテがレッドカードになるべきだったと、こちらも話題になっている。
議論となっているシーンを振り返ってみよう。
ローマ対インテル
31分、インテルのマルクス・テュラムがローマのペナルティーエリアに迫っているときにクリスタンテと接触した。このコンタクトプレーは、19日に行われたミラン対ウディネーゼでタイアニ・ラインデルスが退場となったシチュエーションに似ているが、ダヴィデ・マッサ主審は笛を吹かず。リプレイを見る限り、クリスタンテは明らかにテュラムに触れており、決定機阻止(DOGSO)で退場となるべきで、ルール上VARが介入できるシーンだが、そのままプレーが続けられた。
67分のシーンもカオスだった。ローマの攻撃中、自身にボールが当たってしまったためプレーを止めたマッサ主審は、ローマ側の不満を買いながら、ドロップボールで試合再開を命じた。クリスタンテが素早くリスタートしたところ、インテルはこの横パスをダヴィデ・フラッテージがインターセプトしてカウンターに入ろうとしたが、ホイッスルがなり、再開は認められず。反則があったわけではないものの、マッサ主審のミスからインテルの速攻を阻止した。
テュラムが倒されたシーン
エンポリ対ナポリ
60分、ナポリに決勝点をもたらしたPKのシーンには疑惑があった。ティーノ・アンジョリンとマッテオ・ポリターノが接触し、特に足を踏んだシーンが問題視された。ポリターノは痛みに叫び、アビッソ主審はPKを指示。VARもその判定を確認した。
ナポリがPKを獲得したシーン
ミラン対ウディネーゼ
29分にサンディ・ロブリッチに対するファウルでラインデルスが退場した。暴力的なファウルではなかったが、キッフィ主審は決定機阻止と判断。この判定について、元審判のグラツィアーノ・チェーザリは、「走る速度は遅くなっていた。ほぼ止まるかという状況で、ゴールに向かっておらず、FKを獲得すれば良いという状況で、重すぎるレッドカード」と述べていた。
51分には、ウディネーゼのイサーク・トゥレがサムエル・チュクウェゼを踏んだが、主審は注意のみでカードを出さなかった。VARが介入してレッドカードを出してもいい場面だった。97分にはユルゲン・エッケレンカンプが同点弾を決めたかに思われたが、わずかに出ていたとしてオフサイドとジャッジされた。
ラインデルスの退場シーン
ユヴェントス対ラツィオ
22分にドゥシャン・ブラホビッチからのパスに走り込んだピエール・カルルに対する接触で、ラツィオのアレッシオ・ロマニョーリが退場となった。サッキ主審は笛を吹かなかったが、VARが確認してレッドカードとなった。
83分には、ドウグラス・ルイスがボールと無関係なところでパトリックとコンタクトをした。主審はこのシーンを見ておらず、VARも介入しなかった。ラツィオはその直後に失点している。
90分には、ドウグラス・ルイスがロヴェッラに対して激しいタックルをしたが、主審はイエローカードのみ。VARは介入せず、レッドカードについては検討されなかった。
この試合についてはラツィオ陣営は激怒している。さらに、元ラツィオのフェリペ・カイセドは自身のSNSに「12人対10人じゃ厳しいね」と投稿していた。