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インテル、ターンオーバー失敗でモンツァとドロー。過密日程前に不安【選手採点・コメント・ハイライト】

ドゥンフリースの得点でなんとか追いつく

15日にセリエA第4節のモンツァ対インテルが行われ、1−1の引き分けで試合が終了した。インテルは勝てば首位に浮上するチャンスだったが、勝ち点2を落としている。

試合内容

代表ウィーク期間中に多くの選手が不在だったインテルは、これから先の相手がマンチェスター・シティ、ミランと続くこともあり、ターンオーバーを敷いた。アレッサンドロ・バストーニが外れてカルロス・アウグストが左センターバックを務め、中盤ではニコロ・バレッラとハカン・チャルハノールが休養でダヴィデ・フラッテージとクリスチャン・アスラニを起用。ただ、アルゼンチン代表から戻ってきたばかりのラウタロ・マルティネスは即先発で、マルクス・テュラムと一緒にスタートした。

立ち上がりは悪くなく、主に左サイドのフェデリコ・ディマルコから質の高いクロスが入って惜しいチャンスをつくった。しかし、この時間帯に決めきれずにいると、次第にチャンスらしいチャンスはつくれないようになる。モンツァにほとんど攻め込まれておらず失点のリスクはほとんどなかったものの、先制できずに折り返した。

後半に入ってギアを上げたいはずのインテルだった、むしろ前半よりも攻めあぐねるようになり、得点の予感があるのはセットプレーのみという状況に。これを打破すべく、56分にピオトル・ジエリンスキ、デンゼル・ドゥンフリース、メフディ・タレミを投入する。ただ、モンツァは62分に入ったケガ明けのダニー・モタが存在抜群で、モンツァの重心が上がっていった。

先制したいインテルは、74分にホアキン・コレアとマルコ・アルナウトビッチを投入して3トップに変更した。特にコレアの投入は驚きだったものの、FW陣で唯一、代表ウィークもアッピアーノで調整を続けていただけにコンディションは悪くない様子で、精力的に動き回った。

だが、攻撃のエンジンがかかり始めたところに落とし穴が待っていた。81分、アルマンド・イッツォがクロスを上げると、ダニー・モタが見事なジャンプで制空権を握って技ありのヘディング弾を決めた。

すでに交代枠がないインテルは、同じメンバーで押し切るだけという状況。88分、コレアのパスをエリア左で受けたカルロス・アウグストが折り返すと、ファーサイドにドゥンフリースが飛び込んで同点弾を決める。急いで逆転弾を目指したが、モンツァの守備は堅く、試合は1−1で終了した。

インテル採点

ヤン・ゾマー

  • FcInterNews: 5.5 – 静かな試合を過ごしていたが、試合終盤にモタのヘディングで目が覚めた。フォトジェニックなプレーは見せなかった。
  • TMW: 6 – モタのヘディングには対応できず、それ以外はほとんど仕事がなかった。

バンジャマン・パヴァール

  • FcInterNews: 5.5 – 守備に専念したが、モタを見失ったことが失点につながった。積極的な守備やビルドアップは良かったが、失点で評価を落とした。
  • TMW: 5 – 攻守に貢献していたが、モタに頭で決められたシーンで試合を左右するミスを犯した。

ステファン・デ・フライ

  • FcInterNews: 6 – 初先発で空中戦に強いジュリッチとの競り合いに苦戦したが、地上戦ではしっかりと対応した。
  • TMW: 6 – ジュリッチとの厳しいデュエルを乗り切り、堅実なパフォーマンス。

カルロス・アウグスト

  • FcInterNews: 6.5 – 慣れないポジションにもかかわらず、守備で安定感を見せた。後半にはドゥンフリースへの貴重なクロスを供給した。
  • TMW: 6 – 守備に集中し、試合を通じて安定したパフォーマンス。終盤にドゥンフリースの同点弾を演出。

マッテオ・ダルミアン

  • FcInterNews: 5.5 – 守備では無難だったが、攻撃ではほとんど存在感を示せなかった。
  • TMW: 5.5 – 左サイドの相手に比べて、攻撃面でほとんど貢献できなかった。
デンゼル・ドゥンフリース(→56分)
  • FcInterNews: 6.5 – 入ってすぐに存在感を発揮し、同点ゴールを決めた。
  • TMW: 6 – 入ってすぐ警告を受けたが、その後はゴールで挽回した。

ダヴィデ・フラッテージ

  • FcInterNews: 5.5 – スペースがなく、存在感を発揮できなかった。前半にチャンスはあったが決めきれず。
  • TMW: 5 – 中盤でのパフォーマンスは低調で、バレッラの不在を埋めるには不十分だった。

クリスティアン・アスラニ

  • FcInterNews: 6 – 多くのパスをつないだが、全体的にリスクを避ける保守的なプレーに終始した。
  • TMW: 6 – 多くのボールに関与したが、テンポを落としすぎた。
ホアキン・コレア(→74分)
  • TMW: 6 – 入ってすぐにミスをしたが、同点ゴールのプレーには絡んだ。

ヘンリク・ムヒタリャン

  • FcInterNews: 5 – チームの流れに乗れず、全くと言っていいほどインパクトを残せなかった。
  • TMW: 5.5 – インテルの中で不可欠な選手だが、この日は低調だった。
ピオトル・ジエリンスキ(→56分)
  • FcInterNews: 5.5 – ムヒタリャンよりは良かったが、特筆すべきプレーはなかった。
  • TMW: 6 – チームに少しのフレッシュさをもたらしたが、それ以上のインパクトはなかった。

フェデリコ・ディマルコ

  • FcInterNews: 6.5 – 試合を通じて攻撃の主力として活躍し、複数の良質なクロスを供給したが、フィニッシュはつながらなかった。
  • TMW: 6.5 – マルディーニのミスからのチャンスを活かせなかったが、クロスの精度は非常に高かった。

ラウタロ・マルティネス

  • FcInterNews: 5 – 攻撃面で精彩を欠き、簡単なミスが多かった。試合を通して覇気が見られなかった。
  • TMW: 5 – 決定機を逃し、セルフィッシュなプレーも目立った。
メフディ・タレミ(→56分)
  • FcInterNews: 5.5 – 入ってすぐシュートを放ったが、特に見せ場はなかった。
  • TMW: 5.5 – ほとんど存在感がなかった。

マルクス・テュラム

  • FcInterNews: 6 – いくつかチャンスを作ったが、決定的な場面には絡めなかった。
  • TMW: 5 – この日は精彩を欠き、いつものような鋭い動きが見られなかった。
マルコ・アルナウトビッチ(→74分)

採点なし

シモーネ・インザーギ監督

  • FcInterNews: 5.5 – チームの低調なパフォーマンスを立て直せなかった。ローテーションが疑問視される内容だった。
  • TMW: 5.5 – 選手交代のタイミングや選手起用に疑問が残り、結果的に試合を決められなかった。

試合後コメント

シモーネ・インザーギ監督

「ゴールが足りなかった。試合を動かせば、もっと簡単になっただろう。アプローチは良かったが、相手は守備が堅かった。ラウタロやディマルコでチャンスをつくったが決めきれなかったね。我々はもっとシンプルにシュートを打つべきだったが、無理に味方をゴール前に立たせようとしてしまった。後半は前半ほどのチャンスをつくれず、3トップに切り替えたあとでダニー・モタの素晴らしいゴールを許してしまった。それでもチームは反応し、得点を決めた。引き分けには満足していないが、これからも努力し、連戦が続く中でしっかりリカバリーしなければならない」

「失点後に反応して、主導権を握った。いくつか明確なチャンスがあったが、こういった試合では先に得点することが重要だ。昨季も似たような試合だったが、あの時は得点を挙げることができた。毎週、全チームにとって難しい試合が続いているが、インテルにとっても同様だ」

「疲労が見られ、軽いけいれんがあった。代表戦で2試合をこなし、しっかり練習していたが、交代枠を使い切っていたので我慢してプレーしなければならなかった。問題はないよ」

ステファン・デ・フライ

「試合は1つずつ準備する。この1週間、しっかりと準備をしてきたけど、簡単ではなかった。もっとイッツォにプレッシャーをかけることができたはずだね。彼らがその状況を狙っているのは分かっていた。ダニー・モタは素晴らしいジャンプを見せ、クロスも完璧で、それをしっかりとゴールに向けた」

「今日のミスから学び、前に進む必要がある。時々、動きが少し遅くなり、相手は全員で守りに入ってスペースを見つけるのが難しかった。もっと早く、ラストパスで冷静になるべきだった。試合を動かせば、すべてが楽になるが、ゴールを決められず、後半はさらに動きが鈍くなってしまったね」

マメ知識

  • この試合でインテルの枠内シュートは、ドゥンフリースによる2本のみ。
  • インテルは、昨季からカウントしてセリエA3連続アウェーゲーム引き分け。これは2022年1月から3月の4連続ドロー以来のこと。
  • モンツァは、セリエAで総獲得勝ち点100ポイントを達成。これまでに25勝25引き分けを記録。
  • 現在セリエAに所属するチームの中で、最も勝利から遠ざかっているのはモンツァ。13試合連続で勝利がない。内訳は6分け7敗。
  • ダニー・モタは、セリエAで通算10ゴール目を記録し、そのうち7ゴールはモンツァのホームでのもの。
  • ダニー・モタは、セリエAで初めてヘディングでゴールを決めた。それ以前には左足で2ゴール、右足で7ゴールを挙げていた。
  • ピオトル・ジエリンスキは、セリエAでインテルの試合に出場した最初のポーランド人選手となった(集計は1994/95シーズン以降)。

『スポルトメディアセット』から

ハイライト動画

セリエA公式YouTube

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