目の前で悲劇、父はミュージシャン!? 過酷な環境で育ったスター候補
ロシアのゼニトからブラジルのインテルナシオナウにレンタル中のロベルト・レナンは、インテルへの移籍が噂されているDFだ。ブラジルで将来を期待されている才能は、波瀾万丈の人生を歩んできた。イタリアメディアの報道をもとに、ロベルト・レナンのこれまでの歩みを紹介する。
プロフィール
ロベルト・レナン(Robert Renan Alves Barbosa)
生年月日:2003年10月11日(20歳)
国籍:ブラジル
ポジション:センターバック
身長:186cm
利き足:左
これまでのキャリア
ロベルト・レナンは、コリンチャンスの下部組織でサッカーキャリアを始めて20220年にトップ昇格を果たす。4月21日にコパ・ド・ブラジルでプロデビューし、2023年1月にロシアのゼニト・サンクトペテルブルクに移籍金200万ユーロで加入した。ロシアプレミアリーグでは、9試合連続スタメン出場するなど順調なスタートを切ったが、U-20ワールドカップでのプレーによって離脱した影響もあり、その後のポジション争いに影響を受け、レギュラーの座を失った。
インテルナシオナウへのレンタル移籍
2024年1月、ブラジルのインテルナシオナウへレンタル移籍。ここで再び輝きを取り戻し、26試合に出場して2ゴールを記録。そのパフォーマンスはブラジル国内外から高い評価を受けている。ブラジル代表としてもU-20南米選手権優勝、U-20ワールドカップ出場などの実績を持つ。出場はまだだが、2023年にはブラジルA代表からの招集も受けた。
プレースタイル
ロベルト・レナンは、モダンなディフェンダーと評価されている。身長186cmの体格を活かした対人プレーが優れているだけでなく、足元の技術も高い。左足でのパスやロングボールの精度が高く、ビルドアップの起点としても信頼されている。また、プレーの冷静さや判断力にも定評があり、若いながらも成熟したプレーを見せる。
タジョン・ブキャナンの負傷により、アレッサンドロ・バストーニの控え探しを進めているインテル。ブラジル期待の才能を獲得できるだろうか。
マメ知識
- 父親のプレト・ベトは有名な(?)ラッパーであり、心理学者としても活動している。
- 生まれ育ったブラジリア近郊のセイランジアという街は治安が悪く、暴力が日常的に起こる地域で、2014年には10万人あたり30件以上の暴力事件が発生したというデータがある。ロベルト・レナンもその激動を経験しており、目の前で友人のクリスティアンが誤射されるという悲劇を経験した。これが彼の人生に大きな影響を与えたという。
- 幼少期に警察から人種差別的な扱いを受けた経験があり、社会活動への意識を高めた。
- 地元で「コパ・ロベルト・レナン」というサッカー大会を主催し、若者たちのためのイベントを開催している。
- 新たなマルキーニョスという評判も。
- 母親は「ロベルトは将来、バロンドールを獲る」と語り、息子を最もそばで支えている人物。
- 2024年7月時点の情報では、ゼニトと交わしている契約解除条項は2600万ユーロ。インテルは2000万ユーロ弱で獲得を目指しているという報道がある。
ソースは『gianlucadimarzio.com』『passioneinter.com』