コロナ禍でインテルにやってきたプリマヴェーラの10番
イシアカ・カマテは、2004年生まれのフランス人で、2023/24シーズンはインテルのプリマヴェーラで10番を背負った。今夏20歳となった同選手はポルトガルのAVSフトゥボルへのレンタルが決まった。才能あふれる若手選手として注目されているカマテは、どんな選手なのか。イタリアメディアの報道をもとに紹介する。(2024年8月22日最終更新)
プロフィール
イシアカ・カマテ(Issiaka Kamate)
生年月日:2004年8月2日(20歳)
国籍:フランス
ポジション:セントラルMF、ウインガー
身長:186cm
これまでのキャリア
カマテのサッカーキャリアは、パリ郊外の小さなクラブ、エスペランス・オルネイザンヌで始まった。その後、FCモンフェルメイユで経験を積んでいるところでインテルのスカウトの目に留まったという。世の中は新型コロナウイルス感染拡大の影響で様様な活動が止まっていたが、インテルのスカウト網が優れていたのか、それともカマテの才能が目立ちすぎたのか、2020年4月にインテル加入が決まっている。
ただ、インテルがカマテに注目できたのは、アマチュア選手の映像を集めたプラットフォームでプレーをチェックしたからだった。当時は移動もトライアルも行えなかったため、この映像を頼りにインテルは関心を強めた。代理人のファビオ・ソメッラに連絡を取ると、トライアルが無理なら6月末までの契約を交わしてはどうかと提案を受けた。これを当時の下部組織責任者であるロベルト・サマデンが承認して加入し、翌シーズンからもインテルで続けることになった。
2022/23シーズンはカンピオナート・プリマヴェーラで29試合に出場して3得点2アシストを記録し、翌2023/24シーズンは12得点6アシストと大活躍。トップチームの試合にも招集され、着実に成長を続けている。
2024年8月24日、ポルトガルのAVSへのレンタルが正式に決定した。エラス・ヴェローナなどへ行く話もあった中、イタリア国外でプロとしてのスタートを切る。ポルトガルでどんな成長をするだろうか。
プレースタイル
カマテは、左利きのMFで攻守両面で存在感を放つ。もともとウインガーだったこともあってドリブルのテクニックが高く、自ら仕掛けることができるほか、フィジカルの強さをいかした守備も持ち味だ。
攻撃時は、特に右でボールを受けてカットインして得意の左足でシュートを放つ流れが十八番で、特に、UEFAユースリーグのレアル・ソシエダ戦での美しいゴールは印象的だった。
マメ知識
- カマテ獲得のきっかけは映像プラットフォームの動画だった。
- プレースタイルは、かつてインテルに所属した元ポルトガル代表のリカルド・クアレスマに似ている言われることがある。
- パリ郊外のモンフェルメイユは、ヴィクトル・ユゴーの名著『レ・ミゼラブル』に登場する舞台。
ソースは『gianlucadimarzio.com』『passioneinter.com』