パリ五輪にも出場予定のU-23アメリカ代表MF
ヴェネツィアのタナー・テスマンは、この夏の移籍が噂されている注目のMFだ。最近では、インテルへの加入が話題になっているほか、ボローニャやトリノの関心も噂されてきた。近年急成長を遂げている22歳は、どんな選手だろうか。イタリアメディアの情報をもとに、これまでのキャリアやプレースタイルについて詳しく見ていこう。
プロフィール
タナー・テスマン(Tanner Tessmann)
生年月日:2001年9月24日(22歳)
国籍:アメリカ合衆国
ポジション:ミッドフィールダー(主にボランチ)
身長:188cm
これまでのキャリア
タナー・テスマンは、アラバマ州バーミングハムで生まれ育った。サッカーとアメリカンフットボールの両方で才能を発揮していた彼は、特にキッカーとしての腕前が評価されていた。大学進学の際、クレムソン大学からのオファーを受けるが、最終的にサッカーに専念することを選んでいる。
FCダラスの下部組織では、ノーステキサスSCでプレーし、USLリーグ1での優勝を経験。2020シーズンからはFCダラスのトップチームでプレーを始め、MLSデビューを果たした。21試合に出場し、そのうち11試合はスタメン出場。1アシストも記録している。
2021年夏、ヴェネツィアがセリエAに昇格したタイミングで、テスマンは同クラブに移籍。移籍金は約300万ユーロで、同じくアメリカ人のジャンルカ・ブーシオと共にイタリアに渡った。しかし、初年度は適応に苦しみ、出場機会は限られた。セリエAとコッパ・イタリアあわせて23試合に出場したものの、スタメン出場はわずか7回で、843分のプレータイムにとどまった。
翌シーズン、ヴェネツィアがセリエBに降格した後もクラブに留まり、34試合に出場(29試合スタメン)し、3得点2アシストを記録。イタリアの環境に適応し始めた。すると、2023/24シーズンにはセリエBとプレーオフを合わせて41試合に出場し、7得点3アシストと大きく成長し、チームの昇格に貢献した。
プレースタイル
タナー・テスマンは、188cmの長身と86kgの体重を持つフィジカルの強さが特徴的な選手だ。筋肉質で当たり負けせず、対人戦や空中戦に強い。瞬発力があって寄せが鋭く、一気にボールを奪いきるシーンもしばしばだ。
また、右足のキック精度が高く、中盤からの展開力が魅力。FKでは自らゴールを狙うこともできる。テクニシャンという感じではないものの、止める、蹴るという基礎技術が高く、判断の良さもストロングポイントだ。
マメ知識
- アメリカンフットボールのキッカーとしても才能を発揮し、クレムソン大学からのオファーを受けていた。
- 6月11日に行われたU-23日本代表戦に出場していたことからも分かるとおり、U-23アメリカ代表としてパリ五輪に出場する可能性がある。
- インテル、ボローニャ、トリノなどが関心を示している模様。インテル移籍の場合、籍を移したあとでレンタルでヴェネツィアにとどまると報じられている。
※ソースは『1000cuorirossoblu』『calciomercato.com』