エラス・ヴェローナ戦のPK失敗に貢献?
セリエA第19節のインテル対エラス・ヴェローナでラウタロ・マルティネスがかけた「呪い」に注目が集まっている。『スポルトメディアセット』などが10日に取り上げた。
後半アディショナルタイムに勝ち越したインテルは、その直後にPKを与えてしまうが、トマ・アンリがポストに当てて失敗したため、2-1で勝利して勝ち点3を手にしている。
この際、ハーフウェーライン付近でPKの様子をみていたインテルのエースは、「キリコチョ」と叫んだことが『DAZNイタリア』のカメラに捉えられていた。
キリコチョとは?
キリコチョ(Kirikocho, Quirikocho)はサッカー界では、少し有名なフレーズだ。2021年のEURO2020決勝で、イタリア代表のジョルジョ・キエッリーニがイングランド代表のブカヨ・サカのシュートの時に発した言葉としても知られている。
このキリコチョは、ラウタロ・マルティネスの母国であるアルゼンチンが発祥だ。語源はエストゥディアンテスのファンであるフアン・カルロス、通称キリコチョという人物にまつわるエピソードだとされている。
キリコチョのエピソードは諸説ある。スタンドにくるたびにエストゥディアンテスが負ける、練習を見にくるたびに誰かがケガをするといったエピソードが伝えられており、いずれにしても悪い運を引き寄せる人物として知られていた。
当時エストゥディアンテスを率いていたカルロス・ビラルド監督は、これを逆手にとり、試合前に相手チームへあいさつに行く際、キリコチョを同行させるようになった。その結果、エストゥディアンテスは1982年に1度しか負けずにアルゼンチンの王者となっている。唯一敗れた1試合というのは、事情があってキリコチョが相手にあいさつへ行けなかった試合だという。
キリコチョの呪いがどこまで真実なのか、正確なことは伝わっていないものの、この評判は広まり、相手の不運を祈るフレーズとしてピッチ上で使われるようになったそうだ。