インテルとミランを画家に例えると…
ファビオ・カペッロ氏がチャンピオンズリーグ準決勝のミラン対インテルを予想している。21日、『リベロ』のインタビューに応じた。
まだチャンピオンズリーグ準決勝まで時間はあるが、決勝行きの切符を懸けたミラノダービーは大きな注目を集めている。カペッロ氏は、次のように語った。
「インテルとミランがやっていることは、我々のカルチョを世界に示す素晴らしいショーケースだ。1年前にワールドカップ行きを逃したことも忘れてはいけない」
「どちらも素晴らしい旅路をきた。インテルはバルセロナを倒し、ポルトとベンフィカを下した。ミランはトッテナムに勝った上、カンピオナートで独走しているナポリをも倒した」
カペッロ氏は芸術家で両チームを例えた。
「インテルはマリオ・スキファーノの作品を思い起こさせる。恍惚と苦悩の狭間で生きたアーティストで、リーグ戦とカップ戦で2つの異なる顔を見せるインテルのようだ」
「ミランは印象派の画家とは比較できないかな。モネやシスレーはキャンバスを埋め尽くす。ラファエル・レオンやジルーといったFWが閃光を放つのとは違う。ミランは突然作品を切り裂く(ルーチョ・)フォンタナのような印象だ」
準々決勝で勝利を収めた立役者にも触れた。
「ニコロ・バレッラは、ベンフィカ戦で決定的な2ゴールを決めた。とてつもない質を持っている。そして、熱意があるが、それが強すぎるね」
「マイク・メニャンが世界ナンバーワン? パーソナリティーと技術とリーダーシップがある。クルトゥワと並んで最強GKの一角だろう」
エウロダービーの勝ち上がり予想では、インテルが有利とみている。
「どちらがイスタンブールへ行くのか? 正直なところ、メンタル面ではインテルが有利だと感じるよ」
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どんな人物なのか
以下イタリア語のウィキペディア参考。詳しくないので、ざっくりで申し訳ありません。
マリオ・スキファーノ
1934年9月20日生まれのイタリアの画家。フランンコ・アタンジェリ、タノ・フェスタとともに、ヨーロッパとイタリアにおけるポストモダンアートの礎となった存在。生涯にわたって薬物を常用していたため、呪われたアーティストというレッテルを貼られた。1998年1月26日死去。
ルーチョ・フォンタナ
1899年2月19日生まれ。アルゼンチンでイタリア人の血を引く両親のもとに生まれ、幼少期にミラノ近郊へ移り住む。その後ミラノのブレラ美術学校に入学して活動したのち、ブエノスアイレスに戻った。絵画、陶芸、彫刻で多くの作品を残した。1947年から再びミラノに戻り、特に有名なスパツィアリズモ(=空間主義)という活動を開始。キャンバスに穴を開けたりナイフで切りつけたりして、絵画の枠にとらわれない4次元の空間を表現した。1968年9月7日死去。