パケタのスルーパスが切り裂く
UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ決勝のフィオレンティーナ対ウェストハムが7日にチェコのプラハで行われた。フィオレンティーナは1-2で敗れ、1960/61シーズンのカップウィナーズカップ以来の欧州カップ戦のタイトルには届かなかった。
立ち上がりはややウェストハムペースだったが、フィオレンティーナが次第に落ち着いた前半。立ち上がりからウェストハムサポーターがスタンドからピッチに物を投げ入れるシーンが目立っていたが、33分に事件が起きてしまう。CKを蹴りにきたビラーギにコップのような物が直撃。フィオレンティーナ主将は頭部から血を流し、バンテージを巻くことになった。
そんな混乱の中、フィオレンティーナは前半終了アディショナルタイムにヨビッチがゴールネットを揺らすが、わずかにオフサイドで得点は認められず。0-0で折り返す。
後半に入って均衡を破ったのはウェストハム。58分、ペナルティーエリア内でボーウェンが胸トラップで持ち出すと、フィオレンティーナは並走したビラーギの手に当たってしまう。オンフィールドレビューでハンドとジャッジされ、ウェストハムがPKを獲得。ベンラーマが決めた。
しかし、フィオレンティーナはすぐに反撃。ペナルティーエリア右へのハイボールをニコ・ゴンサレスがヘディングで折り返すと、ボナヴェントゥーラが巧みに決めて1-1とした。
このまま延長戦かと思われた90分、ウェストハムに一瞬の隙をつかれた。パケタのスルーパスがフィオレンティーナの高いラインを切り裂いて裏のスペースに通り、抜け出したボーウェンが1対1を制して勝ち越し。土壇場で試合が動く。
フィオレンティーナは5分のアディショナルタイムで当然猛攻に出るが、チャンスをつくることはできず。ヨーロッパリーグのローマに続いて、イタリア勢はカンファレンスリーグでも準優勝に終わった。