カンテ? ベナセル? ジョルジーニョ? 冬の移籍あり得るエラス・ヴェローナの逸材
エラス・ヴェローナのレダ・ベラヤネが注目を集めている。20歳の若手MFだが、冬の移籍市場でミランなどが獲得を狙っているという噂もある。これから大きな飛躍が期待されるベラヤネはどんな選手なのか。これまでのキャリアやプレースタイルをイタリアメディアの報道を参考に紹介する。
プロフィール
レダ・ベラヤネ(Reda Belahyane)
生年月日:2004年6月1日(20歳)
国籍:モロッコ
ポジション:MF(守備的MF、レジスタ)
身長:173cm
これまでのキャリア
ベラヤネはフランス・オーベルヴィリエで生まれ、ニースの下部組織で育った。技術の高さと視野の広さを早くから評価され、U-19チームでの活躍を経て2021年にセカンドチームに昇格。2023年3月には18歳でリーグアンデビューを果たした。
しかし、ニースのトップチームで定位置確保には至らず、今年1月に移籍金50万ユーロでエラス・ヴェローナに加入した。
シーズン途中加入の2023/24シーズンは、セリエA2試合出場にとどまり、インパクトは薄かった。しかし、イタリア2年目の2024/25シーズンは第12節終了時点で11試合に出場し、2アシストを記録。欠場した1試合も出場停止処分によるもので、レギュラーに定着している。
代表はモロッコを選択
前述のとおり、ベラヤネはフランス生まれ。2022年にはU-18フランス代表としてプレーした経験がある。
しかし、A代表はルーツのあるモロッコ代表を選択。2024年10月に初招集されてデビューを果たした。
プレースタイル
ベラヤネは、いわゆるレジスタタイプのMF。守備的MFとして最終ラインの前でプレーする。テクニックが高く、相手に寄せられてもボールを失うことがほとんどない。その技術を駆使して相手のマークを外し、精度の高いパスを前線に供給するのが一番の特長だ。
ボールキープにはかなりの自信があるようで、自陣で持ちすぎて味方をヒヤリとさせることがある点は玉に瑕。ただ、若さゆえのことであり、今後の成長で十分改善が見込める弱点と言えるだろう。
ミランが興味を持っているということもあってか、モロッコでは、イスマエル・ベナセルと比較されることが多い。また、「新たなジョルジーニョ」と表現するメディアもある。
また守備面も一定の評価を受けている。特に相手のプレーを予測してインターセプトをする動きに対する評判が良い。
マメ知識
- フランスとモロッコの二重国籍を持ち、フランスの世代別代表でプレーした後、モロッコA代表を選択した。
- 2023年1月にヴェローナがベラヤネを獲得した際の移籍金はわずか50万ユーロだった。『transfermarkt』の市場価値は、2024年10月のアップデートで500万ユーロに急上昇した。
- セリエAで初の先発出場は2023/24シーズン最終節。対戦相手はインテルだった。
- ミランのほかに、インテルやマンチェスター・シティ、マルセイユといったイタリア国外のビッグクラブも注目しているという。
- 「ロールモデルはエンゴロ・カンテ。彼のスピリットが好き。ピッチの外でいつも落ち着いているけど、ピッチに立つとアグレッシブ。幼い頃から憧れ」(2024年9月『アレーナ』紙のインタビューより)
- 「背番号6はMFの番号。相手からボールを奪うだけじゃなく、キープもできる。そんな選手の番号だと思っている。だから、6番は僕のスタイルを表している」(2024年9月『アレーナ』紙のインタビューより)
- エラス・ヴェローナで特に仲良しなのはジャクソン・チャチュア。「最初からずっと面倒をみてくれている。僕にとって兄のような存在」(2024年9月『アレーナ』紙のインタビューより)
- 趣味はバスケット観戦。レイカーズのファン。