セリエB得点王になったドージェ
ヴェネツィアはセリエBの昇格プレーオフを制してセリエAに戻ってくることが決まった。そのチームで、ゴールを量産してきたのが、フィンランド人ストライカーのヨエル・ポーヤンパロだ。
地元サポーターから「ドージェ(ヴェネツィアの総督)」の愛称で親しまれる男は、チームをけん引した。彼のこれまでのキャリアやプレースタイルについて詳しく見ていこう。
プロフィール
ヨエル・ポーヤンパロ(Joel Pohjanpalo)
生年月日:1994年9月13日(29歳)
国籍:フィンランド
ポジション:フォワード
身長:186cm
これまでのキャリア
ポーヤンパロはヘルシンキ出身。幼少期からサッカーに情熱を注ぎ、地元のHJKヘルシンキのユースアカデミーで育った。2011年にHJKのトップチームでデビューを果たし、その後の2シーズンで印象的なパフォーマンスを見せた。
2013年、ポーヤンパロはドイツの強豪クラブであるレバークーゼンに移籍。その後、数々のクラブへレンタル移籍を経験した。ウニオン・ベルリンなどでは結果を残したものの、レバークーゼンで必要とされる存在になれず、2022年夏に完全移籍でヴェネツィアに加入した。
ヴェネツィアでは1年目から大活躍で、2022/23シーズンはリーグ戦で17得点を挙げて得点王争いに加わった。今季は22得点を決めてセリエB得点王となっている。
フィンランド代表としては、EURO2020に出場し、歴史的な初ゴールを記録。フィンランドサッカー界における重要な瞬間をつくった。
プレースタイル
ポーヤンパロは、フィジカルの強さとゴール嗅覚の鋭さで知られるフォワードだ。186cmの身長と大柄な体格を活かし、空中戦やセットプレーでの存在感は抜群。ゴール前でのポジショニングも巧みで、相手ディフェンスの隙を見逃さない。
ゴール量産を可能にしているのは、「ゴールへの嗅覚」。ペナルティエリア内での瞬時の判断力と冷静なフィニッシュで、数多くのゴールを挙げてきた。また、ボールコントロールも優れており、相手ディフェンダーを背負いながらのプレーも得意としている。
さらに、ポーヤンパロはチームプレイヤーとしての資質も高く、味方との連携を重視する。ゴールだけでなく、アシストも多く、チーム全体の攻撃力を高める存在だ。
マメ知識
- 幼少期にホッケーをプレーしていたが、最終的にサッカーを選んだ。
- 彼は過去にリバプールからのオファーを断ったことがある。
- ヴェネツィアでの彼の愛称は「ドージェ」。
- ヴェネツィアのバールでファンと一緒にビールを飲むことがあるらしい。
- 2023年3月にはAIC月間最優秀選手賞を受賞。モデナ戦で1試合4得点を達成。
- 昇格が決まったあと、次のように語っていた。「2年前に僕は移籍先を探していた。ヴェネツィアのプロジェクトは素晴らしかった。昨季はあと一歩のところまでいったし、今季は良いチームでチャンスがあると最初から狙っていたよ」。
ヨエル・ポーヤンパロはその実力と魅力的なキャラクターで、ヴェネツィアの象徴的存在となっている。今後も彼の活躍に注目が集まりそうだ。
※ソースは『ウルティモ・ウオーモ』『ヴェネツィア・トゥデイ』『スカイ』