サッスオーロで活躍中のMF
サッスオーロのダニエル・ボロカが、『クロナケ・ディ・スポリアトーイオ』のインタビューに応じ、かつての後悔を語った。
24歳のボロカは、今年夏にフロジノーネからサッスオーロに移籍。新天地ですぐにレギュラーポジションをつかみ、すでにサッスオーロで欠かせない選手となっている。
飛躍中のボロカは、昨年12月にロベルト・マンチーニ前監督が合宿に呼んでいた。2022年にルーマニアA代表でプレーしているが、国際親善試合だったため、まだイタリア代表に“鞍替え”することは可能だ。
ボロカはインタビューで次のように語っている。
「最初に呼ばれたのがルーマニア代表だった。僕の両親はルーマニア人で、EU圏外の人間としてイタリアにきた。まさか代表に呼ばれるとは思っていなかったよ。両親にとっては素晴らしいことだったけど、僕は複雑だったね。疑問もあった」
「僕は彼らに言ったんだ。『ルーマニア語は話せない。家ではイタリア語しか使わないし、せいぜいルーマニア語をいくつか混ぜる程度だ。あなた方が言っていることはたぶん理解できると思うけど…』とね。彼らは喜んでくれたし、またとない機会だったから受けることにしたんだ」
「でも、実際に合流して間違いだとすぐに気づいた。何も理解できなかったよ。みんなとても早口でね。なんとか馴染もうとランチやディナーで一緒になったけど、僕はバカみたいに笑顔でうなずくことしかできなかった」
「それから1カ月くらいして、ロベルト・マンチーニ監督から若手とセリエBの選手をチェックしたいということでスタージュに声が掛かった。それを大喜びで受けたんだ。これが自分の運命だとすら思ったよ」
「するとルーマニア代表から連絡があった。僕の意思確認だ。『丁重に扱ってくれてありがとうございます。でも、自分はやっぱりイタリア人です。家族のために素晴らしい瞬間でしたけど、やっぱりリスペクトを持って違ったと言わなければいけません』と正直に伝えた」
「いまにして思うと、招集に応じるべきじゃなかった。ただ、応じないことにはそれも分からなかった。代表チームに行くなら、意欲を持っていかなければいけない。僕は感謝こそしていたけど、そのスピリットはなかったね」