ファジョーリの賭博問題をいち早く伝えた男
イタリアサッカー界を揺るがしているファブリツィオ・コロナ。サッカーの世界ではそれほど有名ではないかもしれないが、スキャンダルのあるところにコロナあり。今後も“爆弾”を投下するかもしれないこの男は、いったいどんな人物なのだろうか。
プロフィール
ファブリツィオ・コロナ(Fabrizio Corona)
生年月日:1974年3月29日
国籍:イタリア
肩書き:写真家、パパラッチ、記者、俳優、タレント、プレイボーイetc.
身長:184cm
ファブリツィオ・コロナはシチリア島のカターニア出身だ。父ヴィットーリオ、母ガブリエッラはともに記者。おじのプッチョ・コロナ、兄弟の一人であるフェデリコ・コロナも記者で、生粋のジャーナリスト一家に育った。
起業
コロナは2001年にミラノでフォトエージェンシー「Corona’s」を設立。しかし、さほど実績は残せず、2008年末に破産宣告を受けたとされている。その後、イベント主催会社や衣料品ブランド、レストラン、美容室と、様々な分野に進出。2011年にはスキャンダルを中心に扱う雑誌を創刊したが、のちに廃刊となった。
パパラッチの王
コロナは“パパラッチの王”と呼ばれているものの、写真家としての実績は乏しい。そんな彼を有名にしたのが、ヴァレットポーリ(Vallettopoli)と呼ばれる2007年の大スキャンダルだった。
政界の大物が公用車でショーガールを外務省の事務所に呼んで行為に及ぶなどといったことが伝えられ、スポーツ、テレビ、ショービジネスと、様々な分野に影響が及んだ。この事件で恐喝や麻薬取引などの罪により、コロナは77日間服役している。
その後もラポ・エルカンやアルベルト・ジラルディーノ、アドリアーノといった大物有名人に対する恐喝、恐喝未遂があり、2009年にはミラノ裁判所から禁固3年8カ月と言い渡されている(その後減刑)。ダヴィド・トレゼゲがナイトクラブから妻ではない女性と出てきたところの写真を手にして2万5000ユーロを脅し取ろうとしてトリノ検察から禁固3年4カ月を言い渡されたこともあった。
その後も様々なスクープを報じては話題になってきた。2023年でいうと、大物マフィア、マッテオ・メッシーナ・デナーロの逮捕に機密資料を不法に入手。これをディレクターに売り飛ばそうとしたところで通報されたという報道もあった。
サッカー界にとどまらず、各地でスクープと悪評を手にしてきた人物だ。
プレイボーイ
コロナはプレイボーイとしても有名だ。2001年にはクロアチア出身のモデル、ニナ・モリッチと結婚。その後、2009年から12年にかけては、かつてマルコ・ボリエッロと付き合っていたことでも知られるベレン・ロドリゲスと交際していた。
その後もイタリアで広く知られる歌手やモデルとの交際し、話題に事欠かなかった人物だ。
タレント・俳優
2000年には約3カ月にわたって『インテル・チャンネル』でMCを務めたことがある。そのほかには、2009年に『カナレ5』のリアリティー番組に出演。第3回の放送で脱落したあと、別の番組で、降板の時期は事前に決まっていたと話して論争を巻き起こしたという。
2010年には映画『スカーフェイス』のリメイク版に主役級の役で出演する運びとなったが完成しなかったため、映画館で公開されることはなかった。