フロジノーネ躍進のカギを握る?
2023/24シーズンのセリエAで好スタートを切ったフロジノーネでは様々な選手が注目されている。第4節サッスオーロ戦で1ゴール1アシストを記録したワリド・ケッディーラもその一人だ。25歳でセリエA初ゴールを記録した大型FWは、珍しいキャリアを歩んできた選手だ。
プロフィール
ワリド・ケッディーラ(Walid Cheddira)
生年月日:1998年1月22日(25歳)
国籍:モロッコ
ポジション:FW
身長:187cm
これまでのキャリア
ケッディーラはイタリア生まれだが、両親はモロッコ人(「Cheddira」はモロッコの苗字で、母国語を尊重してシェディラという表記も多いが、ここではケッディーラで紹介します)。2015/16シーズンに地元ロレートのクラブでキャリアを始めた。カテゴリーはエッチェレンツァ。イタリア5部相当のリーグで、2シーズンで9ゴールを記録した。
2017年にサンジュステーゼへ移籍し、セリエDを経験。2年間プレーして1シーズン10ゴールずつ記録している。その活躍に注目が集まって2019年にパルマが所有権を獲得。セリエCのアレッツォへレンタル移籍すると、なかなか結果を出せずにいたが、2020/21シーズンにマントヴァで出場機会を得て9ゴールを記録し、3カテゴリーでのゴールを記録した。
まだまだケッディーラの進化は止まらず、2021/22シーズンにバーリで6ゴールを記録してセリエB昇格に貢献。セリエB初挑戦の昨季はキャリアハイの17ゴールを挙げ、この夏にナポリに引き抜かれている。その後、すぐさまフロジノーネにレンタルされた。
フロジノーネに加入すると、第3節のサッスオーロ戦でPKを決めてセリエA初ゴールを達成。イタリア5部から1部の全リーグで得点を決めたことになる。
プレースタイル
187cmの長身だが、中央にどっしりと構えるタイプではなくウイングもこなせる万能型の選手。混戦の中でもボールをキープする器用さと決定力を兼ね備えている。ファーストディフェンダーとしての意識も高く、前線からのプレッシングも評価されている。
マメ知識
- 父のアジズもモロッコの下部リーグでサッカー選手をしていた。
- エウゼビオ・ディ・フランチェスコ監督はPKキッカーがケッディーラと明言済み。
- 2022年にモロッコ代表デビュー。
- 1部から5部でゴールというのは大記録だが、上には上がいる。デニス・ゴデアス、アントニオ・マルトレッラ、マルチェロ、ディオメディの3人は、テルツァ・カテゴリア(実質9部)まで全てのカテゴリーで得点を記録している。