ムバラ・エンゾラは何者か。インテルの脅威になった男…。スペツィアの攻撃を一手に引き受けるストライカー

スペツィアをけん引する大型FW

スペツィアの攻撃の大黒柱であるFWムバラ・エンゾラを紹介する。

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プロフィール

ムバラ・エンゾラ(M’Bala Nzola)
生年月日:1996年8月18日
国籍:アンゴラ
ポジション:センターフォワード
身長:185cm

これまでのキャリア

1996年にアンゴラで生まれたエンゾラは、フランス育ち。15歳のときにスカウトされてトロワの下部組織に入団した。その後、クリスタル・パレスやフランスのほかのクラブも動いたと言われるが、2014年にポルトガルのアカデミカに移籍する。2015年1月28日、ポルトガルのリーグカップでトップチームデビュー。相手は強豪ポルトで、この試合唯一のゴールを決めた。しかし、リーグデビューはないまま、2015/16シーズンはポルトガル3部のセルタネンセでプレーしている。

イタリア到着はそのあと。2016年の夏だった。まずはペルージャでトライアルに参加したが、10日間のアピールは実らなかった。さまざまな可能性を探っていた中、代理人がヴィルトゥス・フランカヴィッラのディレクターに連絡を取って練習に参加することになると、8月7日に行われたモノポリとのテストマッチで好印象を残し、そのまま契約に至っている。このシーズンはレーガ・プロで合計35試合に出て11ゴールを記録した。

その後、カルピ、トラパニとセリエBやセリエCでプレーしたエンゾラは、2020年1月に当時セリエBだったスペツィアに移籍。1月の加入だったが、プレーオフ合わせて21試合に出場して7ゴールを挙げ、セリエA昇格に貢献している。

チアゴ・モッタとの衝突と、新体制での期待

セリエA1年目で11ゴールを記録したエンゾラだが、2年目は沈黙。2021年11月のドッピエッタを最後にゴールネットを揺らすことはなく、19試合に出て2ゴールと、ひどい数字に終わった。

チアゴ・モッタ監督とはうまくいってなかったが、決定的だったのは2022年4月15日のインテル戦での出来事。60分から途中出場でピッチに入ったが、その3分後に審判がエンゾラの耳にピアスがついていることを発見。しかし、これをなかなか取り外すことができず、結局投入から10分で交代を命じられている。その後4試合はベンチ外となり、残念な終わりを迎えた。

それでも、今季からチームを指揮するルカ・ゴッティ監督は、エンゾラを高く評価している。監督就任会見で「2年前、彼のことが気に入っていた。昨季はスペースが少なく、満足できるものではなかったがね。ただ、私的には彼が最初の新戦力だ。もちろん監督がかわれば選手はアピールしようとするものだし、これから序列が変わることはある。ただ、私にとって彼はパーフェクトだ」と語っていた。

実際、プレシーズンのトレーニングでもゴッティ監督はエンゾラに「そっちだディバラ」「ディバラ、右を使え!」と、ローマに加わったスターをもじって指示を出していたと『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は報じている。本人が好んだかは別として、エンゾラへの期待の高さは間違いない。

エンゾラ本人も、ゴッティ監督のシステムについて「好きな戦い方」とコメント。「信頼を感じられてうれしい」と語っていた。そのゴッティ監督のもとで2022/23シーズンは第18節まで全て先発出場。9ゴールを挙げてチームの得点源となった。

負傷離脱の間にゴッティ監督は解任となり、現在はレオナルド・センプリチ監督が指揮を執っている。新体制でもチームの攻撃の柱として活躍中だ。

プレースタイルなど

クラブ公式サイトによると、エンゾラは身長185cmで体重が82kg。肉弾戦に優れたセンターフォワードであることは明らかだ。ただ、最前線に張るタワー型というよりは、自分の前にスペースがあることがあることを好むストライカー。裏への飛び出しを狙うのは得意だ。

実際、2021/22シーズンはさっぱりだったが、2020/21シーズンはイタリアーノ監督のもとでこの形が多くあり、11ゴールを記録した。開幕戦のエンポリ戦で決めたゴールも、裏に飛び出してのゴール。戦術がハマれば、再びゴールを量産してもおかしくない雰囲気はある。

エンポリ戦でのエンゾラの決勝点

ムバラ・エンゾラ紹介動画

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