対戦相手は「いまヨーロッパで最も魅力的なチーム」
インテルのシモーネ・インザーギ監督が29日、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝ファーストレグのバルセロナ戦に向けた前日会見に臨んだ。大一番に意気込む指揮官の主なコメントは以下の通り。
この試合で何が変わる可能性があるか?
「この4年間、選手たちは素晴らしいことを成し遂げてきた。先週の出来事だけでそれが消えることはない。ここまで辿り着いたこと自体が素晴らしく、シーズンは今のところ非常にエキサイティングだった。最後の3試合はもっと良くできたはずだが、それでもすべての目標に向けて競い合っている。選手たちやクラブのことを悪く言うつもりは一切ない。彼ら、そしてティフォージとともにここまでやってきた。我々は最も楽観的な期待をも超えている」
「先週は良くない結果だったが、しっかり分析は終えた。もっと良くできたと分かっているが、今回の試合には全力で臨むつもりだ。おそらく今、ヨーロッパで最も魅力的なチームと対戦することになるが、インテルらしい試合をしたいと思っている」
インテルの監督として今が一番苦しい時期か?
「チャンピオンズリーグの準決勝にいる時点で『最も苦しい』とは言えない。確かに先週はつまずいたが、もっとやらなければならない。明日は世界最強のチームの一つと対戦することになる。犠牲を払って、さまざまな要素が求められる試合になるだろう」
プレッシャーと夢への野心の境界線はどこに?
「野心は常に持っていなければならない。結果がどうなるかは分からない。カンピオナートではもう自力ではないし、チャンピオンズリーグは準決勝。選手たちは全力を尽くしている。先週は良くなかったが、明日の試合には高い意識と強い気持ちで臨む」
マルクス・テュラムの出場は?
「フォーメーションについては様子を見る。練習では良い兆しがあったが、明日のコンディション次第だ。ほかの選手はパヴァールを除いて全員そろっている。守備はビセック、ダルミアン、デ・フライと選択肢がある。ドゥンフリースも先発の可能性がある。彼の不在は大きかった」
テュラムの出場可否で戦術は変わるのか
「変わらない。テュラムが出られないならタレミかアルナウトビッチを選ぶ。戦術的には変えるつもりはない」
フェデリコ・ディマルコの状態は?
「良い。彼もチームも。バイエルン相手に先制できたし、あのチームはヨーロッパで最もフィジカルなチームの一つだ。チャンピオンズリーグは非常に過酷で、バルセロナもバイエルンもケガ人を抱えている。ディマルコは一時離脱していたが回復しており、明日は先発する」
バルセロナは違うチームになっていると思うか?
「バルセロナのことはよく知っている。フリックが組織力を加えて、非常に攻撃的なチームになった。中盤はどの選手も優れていて、育成部門を通じてつくられたチームだ。彼らは2つのタイトルを獲り、150ゴール以上決めている。さらに2つのタイトルを争っているね。最大限のリスペクトを持っているが、恐れはない。チャンピオンズリーグには強敵がそろっているが、我々も素晴らしい道のりを歩んできた。インテルらしい戦いをしたい」
バイエルン・ミュンヘン戦との違いは?
「チームにはそれぞれ哲学がある。バイエルンとバルセロナは違いもあるが、我々はすべてを出し切らなければならない。冷静さが非常に重要な試合になる。映像で分析し、非常に組織だった試合にしたい」
最も重要な要素は?
「パス回しを正確にして、相手のプレッシャーをかわし、必要な場面ではチーム全体で守備をしなければならない。全員の力が必要だ」
今のバルセロナと自分たちに差はあるか?
「いや、準決勝にいる4チームはどこも実力通り。こちらは悲惨な週だったが、バルセロナはコパ・デル・レイを獲っている。状態は違うが、しっかりと準備して素晴らしい試合をしたい」
ラミン・ヤマルのブレイク
「バルセロナの育成部門には拍手を送りたい。彼らは素晴らしい才能を育てているし、ヤマルは世界でも唯一無二の才能だ。驚くべきプレーを見せてチームに大きく貢献している。明日は特に注意を払う対象になるが、ほかの選手にも同様に注意を払う」
クバルシやペドリといった若手もいる
「バルセロナは時間をかけてつくられたチーム。3年前に対戦したときも、すでに素晴らしいチームだった。彼らは高いテクニックを持ち、素晴らしいサッカーをしている。2022年にはシャビという素晴らしい監督がいたし、今のフリックも同じように他クラブで結果を出した監督で、組織力をもたらしているね」